防犯カメラを設置する際の費用相場
防犯カメラの導入は、家庭や企業の安全性を高めるだけでなく、犯罪抑止による地域の経済損失の削減につながります。設置費用は機器性能・設置場所・工事内容により幅があります。
屋外に設置する場合
屋外設置では、防水性能や夜間撮影機能が必要となるため、機器価格と工事費が屋内より高くなる傾向があります。敷地の広さや配線距離も費用に影響し、これらの投資は地域の治安維持に寄与し、経済活動の安定性にもつながります。
カメラ1台の場合、15万円～30万円が相場とされています。
工事費（高所作業、防水処理、配線などを含む）は 1台あたり5～10万円程度が一般的です。
場合によっては、屋外設置に関する特別な工事（防塵／防水や支柱設置など）が必要になり、コストが上がります。
また、屋外用カメラは防水・防塵性（IP規格など）が高いモデルを選ぶ必要があり、それが本体価格を押し上げがちです。
屋内に設置する場合
屋内設置は、比較的簡易な工事で済むことが多く、費用は屋外より抑えられる傾向にあります。家庭やオフィス内の安全性向上は、個々の生産活動の安心感につながり、また社内での不正防止にも繋がります。
一般的に屋内にカメラを1台設置する場合、10万円～20万円程度 が相場とされています。
家庭用防犯カメラ（機能がそれほど高度でないもの）＋基本的な録画機器であれば、 5～10万円／台 ぐらいになるケースもございます。
防犯カメラ設置費用の内訳と相場
防犯・監視カメラを導入する際の費用は、大きく4つの費目に分かれます。以下では、それぞれの内容と費用目安を分かりやすくまとめています。
防犯カメラ本体費用
カメラ本体の購入費用です。画質、屋内外の設置環境、防水性能、暗視機能、AI機能などによって価格が変わります。
屋内カメラ（200〜500万画素）：10,000〜20,000円／台 屋外カメラ（防水・防塵）：20,000〜40,000円／台 高画質4Kカメラ：30,000〜60,000円／台 PTZカメラ（自動追尾）：70,000〜200,000円／台 一般的な価格帯：1台あたり15,000〜40,000円
取り付け工事費用
壁面や天井への取り付け、配線工事、防水処理、録画機との接続設定などの費用です。屋外や高所作業がある場合は料金が上がります。
屋内設置工事：15,000〜25,000円／台 屋外設置工事：25,000〜50,000円／台 配線延長（10mごと）：5,000〜10,000円 録画機の設置・設定：10,000〜20,000円 遠隔監視の設置・設定：25,000〜40,000円 一般的な価格帯：1台あたり20,000〜50,000円
周辺機器導入費用
録画機（NVR・DVR）、HDD、PoEハブ、モニターなど、録画や遠隔監視に必要な機器の購入費用です。
録画機（4ch）：40,000〜60,000円 録画機（8〜16ch）：60,000〜200,000円 HDD（1〜6TB）：10,000〜40,000円 PoEハブ：15,000〜25,000円 モニター（21〜24インチ）：20,000〜40,000円 導入費用：1セット 30,000〜100,000円
定期点検費用
レンズ清掃、画角調整、配線確認、録画データの健康状態チェック、HDD点検など、導入後のメンテナンス費用です。 年1回の定期点検（1〜4台）：15,000〜30,000円 5台以上：1,500〜3,000円／台 HDD交換（必要時）：15,000〜25,000円 年間維持費の目安：15,000〜30,000円
用途別防犯カメラの設置費用相場
設置場所によって工事内容・必要台数・使用するカメラが大きく異なるため、費用相場も用途別に幅があります。以下では、家庭用・業務用に分けて、場所ごとの平均費用目安をまとめています。
家庭用防犯カメラ
戸建て
相場：8万〜20万円（1〜2台） 特徴：玄関・駐車場・裏庭などに屋外カメラを設置するケースが多い 工事内容：高所取付、防水処理、配線工事などが必要
アパート（オーナー設置）
相場：15万〜40万円（2〜4台）
特徴：共用部（エントランス・階段・駐輪場）の監視が中心
ポイント：録画機は4〜8chが一般的
業務用防犯カメラ
マンション（中規模）
相場：30万〜150万円（4〜12台）
特徴：エントランス、エレベーター、駐輪場、駐車場など多拠点をカバー
注意点：VMS・遠隔管理システム導入が増加
店舗（小売・飲食店）
相場：20万〜60万円（2〜6台）
特徴：レジ周り、入口、厨房、バックヤードなどの監視が必須
ポイント：広角カメラ・マイク付きの需要が高い
商業施設（大型売場）
相場：150万〜500万円（20〜60台）
特徴：広いフロアや死角の多い通路を多数台でカバーする必要あり
仕様：4K・PTZ・広角レンズなど高機能カメラが主流
駐車場（屋外）
相場：30万〜120万円（2〜8台）
特徴：広範囲監視のため高画質・遠距離赤外線が必要
工事：電源工事・支柱設置が発生することが多く費用が上がりやすい
オフィス
相場：15万〜80万円（2〜6台）
特徴：出入口、防犯・情報セキュリティ対策としてサーバールーム監視
ポイント：天井配線しやすく施工費が比較的抑えられる
工場・倉庫
相場：50万〜200万円（8〜20台）
特徴：高天井・粉塵環境に対応した耐久型カメラを使用
注意点：ネットワーク構築やPoE延長が必要な場合あり
学校・教育施設
相場：100万〜300万円（10〜30台）
特徴：廊下・校庭・出入口・体育館など複数エリアを広範囲監視
ポイント：プライバシーに配慮した画角設計が必須
防犯カメラの設置費用を節約するポイント
防犯カメラは性能・工事内容によって費用が大きく変わります。上手に選定・導入することで、初期費用やランニングコストを大きく抑えることが可能です。以下では、代表的な節約方法をまとめています。
レンタル・リースを利用した導入を行う
企業で防犯カメラを設置する場合は初期費用を抑えるために、リースでの導入を検討する方法です。購入よりも月額制で費用を平準化でき、メンテナンス込みのプランも多くあります。
補助金・助成金 行政の資金援助を利用する
地方自治体が防犯カメラ設置に対して補助金や助成金を出している場合があります。要件を満たせば導入費用の一部〜半額程度が支援されることもあります。
使用用途に応じた適切なカメラを選ぶ
過剰スペックのカメラを選ばず、目的に合った画質・範囲・設置方法を選ぶことで無駄なコストを減らせます。必要な範囲を正確に確認することが重要です。
複数の設置業者を比較検討する
設置費用は業者によって大きく異なるため、必ず3社以上の見積もりを取得するのが推奨です。工事内容や保証の有無も比較し、総合的に判断します。
クラウドサービスではなくHDD保存する
昨今ではクラウド録画を利用することで、録画機（NVR）の購入やHDD交換などの費用を削減できると思われていますが、実際には月額のコストがかかるため、同レベルの画質や録画時間を保存しようとすると、トータルでは買い切りの機材よりも多くかかってしまう場合が多いです。録画機にハードディスクでの保存が確実にデータを保存出来るので安心安全です。
配線距離を短縮できる設置レイアウトを考える
配線の長さが短く済む配置を事前に検討することで、工事費（配線延長費）を大幅に抑えられます。機器の位置や電源の位置を事前確認しておくことが重要です。
セット品や複数台導入割引を活用する
メーカーや販売店では、複数台のセット販売や工事込みパッケージを提供している場合があります。単品購入よりも割安で、トータル費用を抑えられます。アルタクラッセでもセットによるお得な販売セットがございます。
周辺機器を必要最低限のスペックにする
業務用用途でなければ、高価な大型モニターや大容量HDDは必須ではない場合があります。利用状況に合わせて最適な容量・性能を選ぶことで無駄なコストを削減できます。
防犯カメラの設置費用に関するよくある質問
防犯カメラは自分で設置できますか？
簡易タイプのカメラであればDIYで設置可能ですが、配線工事や屋外設置が必要な場合は専門業者に依頼する方が安全で、トラブルも少なくなります。特に高所作業や防水処理が必要な場合は業者依頼が推奨です。
防犯カメラの設置費用はどれくらいかかりますか？
家庭用で1〜2台なら8万〜20万円、店舗・オフィスでは20万〜60万円、マンションや駐車場などでは規模に応じて30万〜150万円程度が一般的です。
工事費用は何によって変わりますか？
配線距離、高所作業の有無、屋外か屋内か、建物の構造、取り付け位置の難易度によって変動します。特に屋外や長距離配線が必要な場合は工事費が高くなる傾向があります。
補助金や助成金を使って設置できますか？
自治体によっては、防犯カメラ設置への補助金が利用できる場合があります。商店街、町内会、マンション管理組合などが対象となるケースが多いため、地域の制度を確認することをおすすめします。
リースで導入した場合、費用は安くなりますか？
企業や法人での設置の場合はリースを利用できる初期費用を抑えたい場合は、レンタル・リースが有効です。月額制のため一度に大きな費用を支払う必要がなく、メンテナンス込みのプランであればランニングコストの予測もしやすくなります。ただし個人の場合はリースを出来ない場合がほとんどです。
設置後にかかる維持費用はありますか？
HDD交換、定期点検、クラウド録画の月額費用などが発生する場合があります。一般的な維持費の目安は年間1.5万〜3万円程度です。クラウド録画の場合は月額数千円のプランが主流です。そのためクラウドの方がトータルではコストが多くかかってしまう場合もあります。